ベトナムで多種多様な化粧品容器を印刷、自動検査で不良の流出を防いでいます

– 株式会社本多プラスベトナムについて、教えてください。

日本の愛知県にある本多プラス株式会社の子会社でベトナム、ホーチミン市の近郊に工場がある、本多プラスベトナムです。

化粧品・医薬品を中心とした、ボトルの成形と加飾を行っています。加飾はラベル、シュリンク、ホットスタンプ、パッド印刷、転写印刷などの設備がありますが、シリウスビジョンのシステムを使っているのは、スクリーン印刷の画像検査装置です。

– 導入前に困っていた点は？

ベトナムで日系の化粧品メーカー様の容器の成形と印刷のお仕事をいただくことになりました。客先で充填後、日本に輸出する製品でしたので、印刷内容は日本語でした。

しかし、現場で日本語が読める印刷品検査のスタッフがいません。また、同じ化粧品のシリーズで印刷のバリエーションが40数種類あり、版の取り違え、異品種混入を絶対避けなければならない状況でした。

全自動スクリーン印刷機は時間2,000個以上の速度で印刷するので、人の検査だと4人必要でしかも見逃しも懸念されます。そのため、自動検査機の導入を考えておりました。

– 導入に至ったポイントは？

日本の親会社ですでにシリウスビジョン製品の導入実績がありましたので、システム自体の信頼感はありました。印刷に特化した検査アルゴリズムをもっておられるのが、一番です。限度内の見当ズレ（1色目と2色目のズレ）や版の摩耗状態による文字の太り・細りなどを不良と検知せず、過検出が少ないという点です。

また、タイ・ベトナムにも拠点をお持ちで、東南アジアの他の日系メーカーでも化粧品容器ですでに実績をお持ちとお聞きしました。現地でサポートしていただけることも決定要因の1つでした。

印刷機メーカーから紹介されたヨーロッパのシステムは値段も高かったです。国内では印刷に特化した良い画像検査システムは他になかなかないので、全自動印刷機を2台導入した際に、2台ともにシリウスビジョンのシステムをつけました。

– 導入後の効果はいかがでしょう。

当初は、厳しく設定すると、印刷に特化した貴社のアルゴリズムでも過検出で良品を不良品にしてしまう問題はありました。問題が起こるとその都度、検査画像を送って設定の調整を教えていただくなどのサポートをしていただき、今ではベトナム人の技術者が自分で設定調整できるようになりました。

オペレータが設定を勝手にいじってしまうという、東南アジアでよくありがちな問題も発生しましたが、パスワードを入れられるようにソフトを改良していただくなど、色々対応していただき感謝しています。

シリウスビジョンのシステムを導入したおかげで、ベトナムの地で生産していても、印刷の重欠点、不良の流出を防げていると感じています。