AsmilVisionを搭載したラベル検査装置と画像検査ソフトウエアの操作画面

AsmilVisionの概要

AsmilVision(アスミルビジョン)は「明日」を「みる」「ビジョン=検査システム」として、常に未来を見据えながら、現状、お客様が常に向き合っておられるモノづくり現場の第一線の品質向上に貢献することで、印刷業界だけでなく、世界のモノづくりの未来の発展をご支援させていただきたいという思いが込められています。

当社は、設立当初から絵に描いた餅ではなく、「現場で使える」ソフトウエアをモットーに製品開発を続けて参りました。

当社開発ルームの中における先端的なソフト開発や最先端の画像処理技術・研究開発に腰を据えてじっくりと取り組むことは当然のことながら、モノづくり現場の第一線の皆様からの生きた声に耳を傾けることも重要な開発活動だと捉えております。開発者自らが現場に足を運ぶことで、市場の皆様の顕在ニーズと潜在ニーズを正しく吸い上げてソフト開発に活かすだけではなく、難しい課題に対しても積極的に挑戦し、新たな技術を開発することを心掛けています。


インターフェースの開発

AsmilVisionのユーザーインターフェースは、ボタンの数を極力減らし、役割を示すアイコンを表示して、初めてでも使いやすいデザインを志向しました。

使いやすさの向上によって、「導入コストの低減」、「作業効率の向上」、「人材配置の柔軟性向上」の3つの恩恵が得られます。

AsmilVisionを利用すれば、画像検査機導入時の検査手順のトレーニングが簡易化でき、装置立ち上げから本運用までの期間を短縮することが可能となります。更に、検査運用の際の検査設定作業の簡易化により、運用時のリードタイムを短縮でき生産効率の向上につながります。

使いやすさの向上とは単に画面デザインの向上だけではなく、検査処理の速度や設定を自動的に行うための画像認識技術の向上といった画像処理技術の開発が不可欠ですが、現場作業者の方々の声を元に技術的に困難な課題の解決を図りながら、お客様に寄り添った製品開発を続けています。


検査設定

検査設定とは、画像検査を行うために「基準となる画像を取得」し、「検査領域を設定」し、「検査精度表すパラメータや過検出を抑制するためのパラメータを設定する」作業を指します。

これらの作業を簡易化するために、AsmilVisionでは枠を設定する機能を補助する「自動枠認識」機能を備えています。多くの場合、検査では厳しく検査したい部分とそうでない部分が存在しますが、例えばラベルの内側と抜きの輪郭領域では許容したいレベルが異なるため個別に検査枠を設定する必要がある場合、自動枠認識機能により、複雑な形状のラベルであっても自動的に抜きの位置を認識して検査枠を取得可能です。このようにウィザード形式で流れに沿って操作すれば、設定項目のミスや迷いがなく検査設定が完了する仕組みとなっています。

また、インテリジェントマスク機能として、画像取り込み毎に検査領域をチェックし、検査をしなくても良い領域上の欠陥検出を抑制する機能が用意されています。抜きずれやスリット蛇行による剥離紙(セパレータ)上の過検出を抑制することが出来るため、スリット加工の僅かな蛇行による過検出を抑制し、検査の再設定などの手間を減らします。


検査時

検査中は対象物に合わせて検査を円滑に行うための工夫がなされています。搬送機が稼働し次々に印刷品を検査している状況においては、印刷品を目視で確認できるよう、画面上に検査を行う生の画像を大きく表示し、リアルタイムに画像が切り替わります。

画像をタッチすれば、目的の箇所に素早くズームし、見当ずれの程度や抜きの精度を確認することができ、欠陥を検出した際は欠陥の箇所を切り出して拡大表示し、欠陥部位を詳しく確認することができます。


検査結果表示ツール AsmilSnap

検査結果の確認や管理・分析ソフトウエアとして、「AsmilSnap(アスミルスナップ)」をご用意しております。

AsmilSnapは、AsmilVisionの検査結果を全て自動で記録・保存し、月ごとに自動でフォルダリングします。
検査時に発生した不良個所について、位置や大きさ・検出した検査項目といった詳細情報を、画像付きで閲覧できます。

検査結果は検査ごとにリスト表示され、発生順に欠陥情報が一画面に表示されるため、詳細情報をスムーズに確認することが可能です。検索機能も備えており、膨大な検査結果から受注番号等の製品情報を元に、検査終了後いつでも過去の検査結果を確認・分析することができます。

様々な結果情報をワンボタンでPDFレポート出力する機能もご用意しており、生産現場での工程管理や改善、不良品の流出防止に役立つツールとなっております。

ワンクリックで画像付きの検査結果レポートの出力が可能で、検査時の検査レベルや照明値、製品情報などもレポート内に表示することが出来ます。

欠陥サイズや位置情報、操作手順、欠陥カテゴリ分け機能等もあり、欠陥分析や作業改善といった工程管理に役立てることができます。

複数台の検査結果をネットワークで共有することで、生産現場から離れた所から専用PCを使用し、結果閲覧や分析ができます。

現場管理者が事務所等で検査結果の確認やレポート出力を行う事が出来るため、検査機並びにオペレーターを止めることなく、効率的に作業を行う事ができます。

また、別工程で検査結果を元に欠陥部を作業台に停止させ、処置を行う機能もございます。